前回の記事では、日本の公的医療制度(高額療養費制度)が非常に優秀で、民間医療保険がなくても多くのケースでカバーできることをお伝えしました。
今回はその続き。私の妻が実際に加入していた「貯蓄型医療保険」について、調べて気づいた”罠”を詳しく解説します。
「掛け捨てはもったいない」「払った分が戻ってくるなら安心」——そう思って選んだ貯蓄型保険ですが、冷静に計算すると意外なほどコストがかかっていることが分かりました。D5での家族旅行や車中泊のための資金づくりを考えるなら、ぜひ一度見直してみてください。
「貯蓄型なら損しない」は本当か?
妻が加入していた医療保険は貯蓄型(終身型)で、月々約9,000円の保険料を払っていました。「掛け捨てはもったいない、どうせなら貯まる方がいい」という理由で選んだものです。
でも調べていくうちに、「本当にそうなのか?」という疑問が膨らんできました。
貯蓄型医療保険の仕組みをおさらい
貯蓄型(終身型)医療保険は、保険料の一部が積み立てられ、解約時や満期時に「解約返戻金」として戻ってくる仕組みです。
- 入院・手術の際に給付金が受け取れる
- 解約すると解約返戻金が戻ってくる
- 保険料は掛け捨てより数倍高い
一見すると「保障+貯蓄」で一石二鳥に見えます。しかし、実際に数字を計算してみると話が変わってきます。
実際にいくら払って、いくら戻ってくるのか
妻のケースで計算してみます。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 月々の保険料 | 約9,000円 |
| 加入期間(〜60歳まで) | 約30年 |
| 総支払額 | 約324万円 |
| 60歳時点の解約返戻金(目安) | 約300〜320万円 |
| 実質的な手元に残る差額 | ▲数万円〜ほぼトントン |
「ほぼ戻ってくる」は事実ですが、30年間で324万円を使って手元に残るのは元本程度。つまり30年間、お金がほとんど増えないまま拘束されていることになります。
掛け捨て+投資と比べるとどうなるか
同じ9,000円を「掛け捨て保険+投資」に振り分けた場合と比較してみましょう。
| 方法 | 内訳 | 30年後の試算 |
|---|---|---|
| 貯蓄型保険(月9,000円) | 保障+積立 | 約300〜320万円(元本程度) |
| 掛け捨て(月2,000円)+NISA投資(月7,000円) | 保障は別途確保、残りを運用 | 約400〜600万円以上(年利3〜5%想定) |
※投資は元本保証ではありません。あくまで試算です。
掛け捨て保険で最低限の保障を確保しつつ、差額をNISAやインデックスファンドで運用した方が、長期的には大きく有利になる可能性があります。
貯蓄型保険の3つのリスク
リスク① 途中解約すると元本割れする
加入後10〜15年は解約返戻率が100%を下回ります。「やっぱり解約したい」と思っても、損をしてしまう期間が長く、途中で身動きが取りにくい商品設計です。
リスク② インフレで実質価値が目減りする
30年後に320万円が戻ってきても、インフレが続けばその320万円の価値は今より低くなります。低利回りで長期拘束される貯蓄型保険は、インフレに非常に弱い金融商品といえます。
リスク③ 「なんとなく安心」で考えるのをやめてしまう
「保険に入ってるから大丈夫」という安心感が、資産形成について真剣に考える機会を奪うことがあります。毎月9,000円を30年間払い続けても、資産はほとんど増えていない——この現実を知っておくことが重要です。
それでも貯蓄型保険が向いている人もいる
ただし、貯蓄型保険が全員に不要かというとそうではありません。以下のような方には選択肢としてアリです。
- 強制的に貯める仕組みが欲しい方(自分では貯められない)
- 投資リスクがどうしても受け入れられない方
- 保障と貯蓄を一体で管理したい方
大切なのは「なんとなく良さそう」で選ばないこと。仕組みとコストを理解した上で判断することが、賢い保険との付き合い方です。
私たちの結論|保険と貯蓄は分けて考える
いろいろ調べて出した私たちの考えはシンプルです。
- 保険:万が一に備えるもの → 掛け捨てで最低限の保障を確保
- 貯蓄・投資:資産を増やすもの → NISAやインデックスファンドで運用
「保険で貯める」という発想をやめて、それぞれを分けて考えることで、家計がシンプルになり、資産も育てやすくなります。
まとめ|固定費を見直してD5ライフの資金をつくろう
- 貯蓄型保険は「払った分が戻る」が、30年でほぼ元本のまま
- 同じ金額を掛け捨て+NISAに振り分けた方が長期的に有利な可能性が高い
- 途中解約すると元本割れ・インフレリスクという落とし穴がある
- ただし「強制的に貯めたい」「投資が怖い」という方には選択肢になりうる
- 保険と貯蓄は分けて考えるのが基本原則
固定費の見直しで浮いたお金は、デリカD5での家族旅行や車中泊の資金に。毎月の保険料を「本当に必要な支出か」と見直すだけで、家計は大きく変わります。
※この記事は私たちの体験と考えをまとめたものです。保険の解約・変更は慎重に判断し、個別の相談はFPなどの専門家にご確認ください。


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